20130628 23:00~

elemog 42

201306elemog
OPEN 23:00
Door ¥2,000(1Drink)

■GuestDJ
banvox

■DJ
yako
sakage
tom2
melo
choroyama
kei。

■VJ
onom+kmd
tatsuhico


■TIME TABLE
23:00 tom2
23:50 melo
00:40 choroyama
01:30 yako
02:20 banvox
03:20 sakage
04:10 kei。

banvox.png
インターネット・レーベル。東京に住みながら年齢のためにクラブに行った経験のない10代のクリエイター、banvoxはそんなカオティックなシーンの中から産声を上げた。

はじめは無我夢中だった。トラック制作経験のない少年は、右も左も分からない状態で楽曲を制作し、2010年からその制作物をSoundCloud上にアップしていく。洗練とはかけ離れた乱暴なベース、しかしながらプリミティヴなエネルギーに包まれたそのトラックは、Maltine Recordsの主宰、tomadの目に付き、やがて2011年に新たな作品が世に放たれる。それが『Intense Electro Disco』だ。

エレクトロやベース・ミュージックの影響を音の端々に滲ませながら、とびっきりのアイデアと叙情的なメロディを振り回して爆進するそのトラックたちはその特大のスケール感で日本国内を席巻。僅か2日間で4000DLを記録し、m-floのTaku☆TakahashiやBEAT CRUSADERSのクボタマサヒコなどが絶賛。シーンに次世代の波が押し寄せていることを高らかに宣言した。

海外の10代同様に、大きなバズを生み出したアーティストにはチャンスが訪れる。2011年12月にはgoogle chromeで初音ミクの楽曲「tell your world」の作曲家として知られるlivetuneの呼びかけにより、スクエアエニックスのゲーム『ガンスリンガーストラトス』に楽曲を提供。さらに2012年8月には気鋭の映像制作チームflapper3(メンバーであるNaohiro Yakoは『Intense Electro Disco』のジャケットを担当している)に楽曲を提供するなど、次第に制作ペースを上げていく。そんな彼にネットを通じて海外からあるオファーが舞い込み制作に明け暮れることとなる。

2012年8月、ネット上に『INSTINCT DAZZILING STARLIGHT EP』のデモ音源がアップされる。加熱するEDMのシーンを突き破っていくようなアグレッシヴな勢いと成熟が同居する本作は、DMC World MagazineのBuzz Chartにて3週連続のチャートインを記録し、さらにインタビューが掲載されることとなる。そして『INSTINCT DAZZILING STARLIGHT EP』はCoburnの活動で知られるトランス〜エレクトロ・シーンの立役者であるTim Healeyの主宰するSurfer Rosa Recordsよりリリースされ、Beatport総合チャートで2位、Amazonのダンス・チャートで1位、iTunesのダンスチャートで4位、日本のDL STORE「wasabeat」で1位を記録。David Guetta、Dirtyloud、Reid Speed、BBC Asian Networkなどから激賞され、かねてより海外向きだと言われていたそのサウンドが改めて満天下に示され、若手トラックメーカーの最右翼に名を連ねることになる。

その後もbanvoxの活動は加速の一途を辿る。2012年10月には日本のアイドルグループ、東京女子流の「ゆうやけハナビ」のリミックスを担当。他、EMI Music Japanからリリースされる『EDM〜Electronic Dance Madness 2』に「Instinct Dazzling Starlight
が収録。そして、Deadmau5が主宰しているmau5trapからForeign Beggarsの「Flying To Mars」のリミックスがiTunes限定シングル及び、アルバム『Uprising』に収録される。

今後はDeadmau5やSteve Aokiの作品をリリースしている大手レーベル、ULTRA Recordsからリミックス作品のリリースも予定されているbanvox。まるで超新星を思わせる眩いばかりの爆発力を内包したトラックは、EDMムーヴメントに対して新たなる価値観を提示すると共に、フレッシュなクラブバンガーとして今後も世界中でスパークし、ダンスフロアの住人たちを震撼させていくことだろう。Madeonなど10代のトラックメーカーが台頭していく中、極東に住むこのbanvoxにも大きな注目が集まることだろう。ネットワークの進化によって新たなる局面を見せるダンス・シーン。どうやらbanvoxはその水先案内人として世界を駆け抜けてくれそうだ。